私の子供時代 その9|貯金箱と内職と、奪われた小さな夢
こんにちは
まなえです。
今回は、小学3年〜高学年ごろの記憶を振り返ります。
※本記事には、金銭的な搾取やネグレクトに関する記述が含まれます。しんどい方は無理せず休みながらお読みください。
家で手伝った「内職」——小さな手で数をこなす
当時、母は工場から自動車部品を持ち帰り、家で内職をしていました。
部品と部品をつなぐ単純作業でも、量が多くて一人では終わらない。
私たち姉妹も手伝い、できた部品を空箱にぽいぽい入れていきます。
はっきり覚えていないけれど、1箱50円くらい。
すぐ貰える日もあれば「小銭がないからメモしといて」とまとめてもらう日も。
工場の景気が良かったのか、持ち帰る量が2〜3倍になることもあり、夜更けまで終わらず寝るのが遅くなりました。
「宿題しなさい」より「内職手伝って!」
宿題よりも内職を優先すればお金がもらえて、母の機嫌もよくなる。
そんな家でした。
忘れ物も多く、勉強への関心はほとんど向けられなかったと思います。
増えていく貯金箱——夢を入れて、鍵をかけた
姉はもらったお金を駄菓子やゲームに。
私は貰い物の貯金箱にコツコツ入れるのが好きでした。
「たくさん貯まったら、もっと広くてきれいな家に住みたいな」——そんな小さな夢を一緒に閉じ込めて。
それでも「減っていた」——奪われた小さな貯金
あるときから違和感。
「あれ、増えてない?」——残高をメモして数日後に確かめると、前より減っている。
犯人は、笑いながら白状した父でした。
でも、お金は返ってこない。
全部取るとバレるから、少しずつ抜く。
母に言っても夫婦喧嘩になるだけで、解決はしませんでした。
姉も「ちょっと貸して」と言っては返さないことがあり、家全体が“お金にルーズ”でした。
メモ|貧困と無関心が親子にもたらすもの
教育機会の格差
- 塾・教材・家庭学習の環境が整いにくく、学習遅れが固定化しやすい
- 将来の進路・収入に波及し、世代間の格差が広がる
生活環境の悪化
- 食・住・衣の質が落ち、健康・成長に影響
- 心の余裕が奪われ、家族内の摩擦が増える
心理的影響
- 周囲との格差から自尊心が低下し、将来像が描きにくくなる
- 「努力しても報われない」という無力感が習慣化する
連鎖を断つためのヒント
- 情報にアクセスする:学校・自治体・NPOの支援(学習・食・生活)をリストに
- 小さな資産形成:500円貯金/家計の見える化/「手をつけない口」を作る
- 頼れる大人・機関を増やす:先生・スクールカウンセラー・地域の相談窓口
- 稼ぐ力のタネを育てる:得意・関心を小さく仕事化(作業スキル・資格・創作)
「選べる自分」を増やす行動を、できる範囲で一つずつ。
私は、あの人たちと血がつながっているの?
こうした子ども時代を通り抜け、私自身もお金にルーズになった時期がありました。
諦めや無力感が染みついていたから。——それでも今は、学び直しと小さな実践で、少しずつ整えてきました。
また思い出したら書きます。
読んでくださって、ありがとうございます。
コメント